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PTCと温水式床暖房との比較~ランニングコスト
PTCとの比較 美須弥床暖房ランニングコスト 24時間全館床暖房のすすめ人気の床暖房 ~その選び方~
欲しい住宅設備の人気No.1は何か?
実はIHクッキングヒーターや食器洗浄乾燥機をおさえ、床暖房がその第1位。あるハウスメーカーの建売り住宅も「床暖房があると売れ残らない」という話を聞いたことがあります。
そこで床暖房を選ぶ上での基準になるコスト。
床暖房には主に「温水式床暖房」と「電気ヒーター式床暖房」がありますが、以前は「電気ヒーター式床暖房」は「温水式床暖房」に比べ燃費が掛かりすぎるため敬遠されてきた傾向があります。
ところが、最近ではオール電化の影響と施工性の良さ、それにPTCメーカーの実に巧みな宣伝効果でPTCヒーターの人気が高まっている皮肉な現象が見られます。
実際、初期費用を比較してみると、8畳ベースではPTCヒーターは温水式に比べ若干安いらしいのですが、敷設率が多くなると大差がないのが実情です。
ここでは、そのランニングコストについて徹底検証してみたいと思います。
根拠のないPTCメーカーのランニングコスト表
実際に床暖房生活が始まって気になるのはランニングコストでしょう。
ホームページ上でPTCヒーターと温水式床暖房のランニングコストの比較をしている下記の様な少々悪質な表を目にすることがあります。
しかし残念ながらPTCヒーターのどのメーカーも正確な根拠を示した説明がありません。
それらの表によると、不思議な事にPTCヒーターとニクロムヒーターでは、どれもランニングコストに2倍程の差があるのです。
真実か否か、東京ビッグサイトの展示会で電気床暖房工業会の方に聞いてみたところ、“PTCもカーボンもニクロムヒーターも同じ電気料金が掛かる”との説明でした。更に念をおして、“電気ヒーターの床暖房は当然全部同じ燃費です”と強調していましたが、“同じ電気でもヒートポンプ温水式は電気ヒーターの1/3です“と温水式をすすめていました。
1ケ月のランニングコストの目安
では、PTCヒーターのランニングコストは間違っているのでしょうか?
あくまで目安としての数値で保障値ではありませんが、次の設定条件で「灯油」「都市ガス」「電気式PTCヒーター」「電気式ヒートポンプ」の1ケ月のランニングコストを比較してみました。(令和2年1月現在)
【設定条件】
立地:次世代省エネルギー基準11地域の1戸建て住宅 省エネルギー対策等級=4
設計室内温度:18℃
設計室外温度:-6℃
単位暖房負荷:1.9W/㎡k
暖房室床面積:24畳(38.8平㎡)
1日10時間運転
*暖房総負荷:
Q=38.8×1.9×{18-(-6)}=1769.3W
※立ち上がり負荷を含めず。
*1日の暖房負荷:
1769.3W×10h=17.693W→17.693kW
■1F全館24帖のランニングコスト目安
比較対象 | 性能 | ランニングコスト(月額) |
灯油 | 1Lの発熱量9.767kwh 単価 91円/L 放熱口ス 25% |
17.693÷(9.767×0.75)×30日×91円= 6,594円/月 |
都市ガス | 1㎡の発熱量 11.861kwh 単価 105.33円/㎡ 放熱口ス 25% |
17.693÷(11.861×0.75)×30日×105.33円= 6,285円/月 |
電気式PTCヒーター | 電気 27円/kWh 放熱口ス床下に20% (メーカー説明による) |
17.693÷(1×0.8)×30日×27円= 17,914円/月 |
電気式ヒートポンプ | 電気 27円/kWh COP2.7(長野市の場合) 熱ロス 15% |
17.693÷(1×0.85)×30日×27円÷2.7= 6,244円/月 |
※単価について
:灯油価格/全国店頭販売価格R1年12月(灯油1Lの低位発熱量8400Kcal/Lは9.767Kwh)
:長野都市ガス/R2年 暖らんぷらん基準単価料金(都市ガス1㎡の低位発熱量42.7MJ/kgは11.861Kwh)
:電気/中部電力目安単価
:COP/メーカー試算による1年間の平均値(長野市の場合)
温水式床暖房とPTCヒーター床暖房の比較
比較項目 | 温水式床暖房 | PTCヒーター床暖房 |
経済性 | ランニングコストはPTCヒーターの1/2から1/3以下でとても経済的。 同じ敷設面積なら温水式床暖房でシーズン24時間連続暖房をお勧めします。 |
せっかく床暖房を入れてもランニングコストが非常に高く、長時間使うと家計を圧迫する。 設置範囲が広くなると使用電力も多くなるので、極めて小面積の暖房にしか向かない。 |
安全性 | 灯油ボイラーの場合は給油時と燃料切れに注意が必要だが、配達業者との定期的な契約で解消。 | ヒーター自体が熱源。 床材のすぐ下に熱源があると万一の不安がある。百件近い火災を起こしたメーカーもある。 |
環境配慮 | 二酸化炭素排出量が一番多いのが電気、続いて灯油、ガスの順。 電気ヒートポンプ温水式なら、二酸化炭素排出も燃費も1/3で環境問題もクリア。 |
太陽光発電パネルと併用ならばOKだが、現在は火力発電が主力で、電気を使う事が一番地球を汚すことになる。 |
メンテナンス | 熱源機に寿命があるのは家電製品のPTCヒーターも同じ事。 温水式は故障しても修理が容易くできるし、熱源機の交換だって簡単。 循環液も長寿命タイプの不凍液使用で交換不要。 |
メンテナンスフリーという言葉は聞こえがいいが、故障の際はフローリング、ヒーターを全て取り替える大掛かりな工事になり、非常にお金が掛かる。 メンテナンスフリーとは修理が出来ないということ。 |
暖房効果 | 放熱パネルを70%以上敷設することで部屋中ムラなく頭寒足熱の理想的な快適空間になる。 美須弥の床暖房なら更に快適で高性能・低燃費な暖房効果を期待できる。 |
50%前後の敷設率が一般的で、敷設率が低すぎるために立ち上がりも遅く結局床暖房だけでは部屋が暖まらず、エアコンと併用運転で使用する事が前提条件で非経済的。 ホットカーペット同様、足もとだけ暖めたい方にはお勧め。しかし「床暖房にしたのに意味がない」というクレームが非常に多い! |
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